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教授挨拶

山田顔写真.JPEG

長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科
口腔顎顔面外科学分野 教授

やまだ ともひろ
山田 朋弘

 このたび、2023年10月1日付で長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔顎顔面外科学分野教授に就任いたしました。長崎大学の口腔外科は1954年に長崎大学医学部附属病院に歯科が設置されたことにさかのぼり、1979年には歯学部が設立されました。最初は歯科矯正学講座と口腔外科学第一講座(主任:佐々木元賢教授)の2講座で、順次講座が増え、1984年には口腔外科学第二講座(主任:井口次夫教授)が誕生し口腔外科2講座制がスタートしました。その後、第一口腔外科は1991年に水野明夫教授、2011年に梅田正博教授となり口腔腫瘍治療学に、第二口腔外科は2006年に朝比奈 泉教授となり顎口腔再生外科学と教室名を変更し、それぞれ専門性を生かした教室運営がなされてきました。そして、2023年10月に私の就任とともに、約40年ぶりに2つの口腔外科が統合され、口腔顎顔面外科学分野として新たなスタートを切りました。

 長崎大学の口腔外科は、長崎県唯一の国立大学病院の歯科口腔外科として、二次・三次医療機関としての役割を果たしており、紹介患者さまを中心に診療を行っています。長崎は近代医学発祥の地として知られており、この地で口腔外科の診療および研究に携わることに大変な責任と使命を感じております。

 当科では、口腔、顎、顔面ならびにその隣接組織に生じるさまざまな疾患を取り扱っています。具体的には、炎症性疾患、顎骨周囲の蜂窩織炎、顎の骨折や外傷、顎変形症、先天異常、顎関節疾患、口腔粘膜疾患、嚢胞性疾患、神経性疾患、唾液腺疾患、口腔腫瘍など多岐にわたります。また、歯科インプラントに関連する骨増量手術や、全身疾患を持つ患者さまの侵襲的歯科治療も行っています。

 口腔やその周囲に病気が発生すると、審美的な異常だけでなく、食事や発音、会話などの日常生活に重大な支障をきたします。治療を通じて、口腔・顎・顔面の形態や機能を回復させることにより、患者さまが健康的で美しい笑顔を取り戻すお手伝いをすることが、私たちの使命です。

 私自身は、前任の九州大学口腔外科において、口腔癌や顎変形症、口腔先天異常の治療、特に手術療法を専門に診療および研究を行ってまいりました。研究面では、顎顔面の形態異常の発生機序や診断・治療法の開発に取り組んできました。当教室では、前任の梅田教授、朝比奈教授の御指導の下、口腔癌や薬剤関連顎骨壊死の制御に向けた研究、歯科インプラントや顎骨再生に関する研究などが精力的に行われてきました。今後もこれらの研究を継続し、さらに発展させていきたいと考えております。

大学病院として高度先進的な医療を提供するだけでなく、患者さまの立場に立った最善の医療を提供できるよう、最大限の努力をしてまいります。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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